大刑(だいけい)
大阪刑務所のこと。

大拘(だいこう)
大阪拘置所のこと

宅下げ(たくさげ)
所持品や領置品などの私物を身内や身元引受人に引き取ってもらうこと。
※窓口宅下げと郵送宅下げがあります。

脱獄(だつごく)
刑務所から脱走すること。長期受刑者が1度や2度は本気で実行を考えて妄想し、一般の受刑者も運動時間に塀を見ながら冗談半分に脱獄の妄想をし、塀の下からその高さを眺めて、「無理だ」と笑い、諦める。
※私のいた工場では、外国人受刑者の多くが妄想していました。後々の事を考えて割に合わないと我に返る人が多いようです(笑)

脱帽(だつぼう)
かぶっていた作業帽、または運動帽を脱ぐこと。就業中など、刑務官に報告や会話するときは帽子を脱がないといけない。

伊達黒子・ダテボクロ(だてぼくろ)
ボールペンのインクや墨汁などを材料にして、ボタンが取れたときに刑務官から借りて使ったりする縫い針や、不法に入手した針で体に彫る、ホクロの入れ墨のこと。
※黒羽刑務所では、こんなアホなことをやっている人はいないと思います。

他人の不幸は蜜の味(たにんのふこうはみつのあじ)
誰も口には出さないが、受刑者は他人の不幸が大好物である。厳しく苦しい塀の中では、自分より不幸な境遇にある受刑者や不運な事故・事件などの報道を見ることが何より気休めになる。実に不謹慎なことではあるが、それほど、刑務所の生活は厳しく辛いということである。
※問題を起こして調査になった受刑者を見ると話しのネタにはなりますが、次の日には無かったことかのように切り替えも早いです。

W級(だぶるきゅう)
女子受刑者のこと。またはそれらの受刑者を収容する刑務所のこと。

玉(たま)
務所内で行われる、暇を持て余した受刑者による不正行為のひとつ。陰部に玉を入れる行為。玉入れともいう。中には、玉の入れ過ぎで、陰茎がゴーヤのようになってしまった受刑者もいる。
※元ヤクザ屋さんで玉入れをしている人がいました。風呂の時に見せてもらいました。
※拘置所、入所時に全裸になり、玉入れしているのかチェックされます。刑務所内では刑務所内では24時間監視されているので都市伝説的な感じたと思います。

玉検(たまけん)
陰茎に玉を入れていないか、もしくは、その数の増減がないかを抜き打ちで検査すること。玉の数が増えていれば、もちろんその場で連行され、懲罰を受けることになる。
※拘置所入所時に全裸になり、ペニスとアナルのチェックを受けましたが、それ以降、受けた事はないです。

たわし
コロッケのこと。

担当(たんとう)
刑務官のこと。または、留置所の看守警察官のこと。未決囚や刑務所生活になれていない新人受刑者などは、刑務官のことを「担当さん」と呼ぶ。
※学校のように、正担や副担がいて、表向きには●●先生と呼んでいました。

担当抗弁(たんとうこうべん)
刑務官に注意されて、受刑者が反論したり、反抗的な態度をとったりすること。懲罰の対象で、大抵はすぐに連行される。刑務所では刑務官が道理。気の短い刑務官になると、にらんだり舌打ちしただけで、担当抗弁だと連行し、すぐに事故扱いする。中には、はわざと相手を怒らせるように、怒鳴り続ける悪質な刑務官もおり、堪忍袋の緒が切れた受刑者が言い返そうものなら、たちまち非常ベルが押され、集まった大勢の刑務官に連行されてしまう。
※仮釈放の面接が近い受刑者に対し、わざとあおり口論になるように仕組み、連行させるという性格の悪い担当もいました。

担当台(たんとうだい)
工場担当の刑務官専用の、囲いのある机。工場全体が見渡せるように足場が高くなっている。受刑者が一定距離以内に近づくことは禁止されている。
※キャスター付きの台もあり、他の受刑者に聞かれたくない込み入った話しをする時などは端に移動して利用します。



蓄髪許可(ちくはつきょか)
刑期の残りが3ヶ月未満になったり、仮釈放が近づいたりすると髪を伸ばしてよいと許可が下りる。受刑者の髪が伸び始めると、出所が近づいたことがひと目でわかる。
※黒羽刑務所では、中髪刈り願箋を提出します。

チャンプロード(ちゃんぷろーど)
少年刑務所での定番雑誌。おもな内容は、暴走族事情。古くから人気があり、いまでも少年刑務所では雑居房で1人は購読している。笠倉出版社刊。

昼夜間独居(ちゅうやかんどっきょ)
すぐに喧嘩や事故ばかり起こす受刑者や、何らかの理由で工場に出役できず集団生活を送れない受刑者が入る独居生活。独居内での軽作業が用意されており、洗濯バサミの組み立てや封筒貼り、携帯ストラップ作りなどを行う。基本的に昇級はなく、行事への参加や仮釈放もない。イジメやうつ病などで出役を拒否して、昼夜間独居に逃げる受刑者もいる。
※黒羽刑務所では、このようなルールがあったかどうか不明ですが、調査・懲罰中に入る処遇棟がこれに近いと思います。

懲役(ちょうえき)
受刑者のこと。元々は刑務所に務めることを懲役というのだが、受刑者と同等の意味で懲役という言葉が使われている。

懲役太郎(ちょうえきたろう)
何度も刑務所への出入りを繰り返し、社会生活よりも刑務所生活が長くなってしまった受刑者のこと。
※黒羽刑務所には基本いませんが、留置場で72歳のおじいちゃんで、計32年刑務所暮らしをしている人がいました。

懲役ボケ(ちょうえきぼけ)
長期受刑者が出所して受ける、カルチャーショックのこと。塀の中にいる間に、世の中の制度や仕組み、製品などは日進月歩のスピードで進化し続けている。いざ出所してみたものの、そうした社会に適応できず、精神的に落ち込んでうつ病になったり、言語障害を発症する元受刑者も多い。
※刑務所内でも、テレビや新聞、書籍で情報収集ができるので、世の中とのギャップが少ないと思います。スマホやSNSを知る前に受刑者になった人はチンプンカンプンで少し戸惑ってました。

懲役指輪・特少指輪(ちょうえきりんぐ・とくしょうりんぐ)
ボールペンのインクや墨汁と不正入手した針を使って、指に彫りこむ指輪状の刺青のこと。左手の薬指に彫ることが多く、社会に出て落ち着いた後は、結婚指輪で隠すことが多い。

懲罰(ちょうばつ)
刑務所で定められている規律や遵守事項を犯したときに、受ける罰のこと。

懲罰審査会(ちょうばつしんさかい)
規律や遵守事項に違反した際、取調べの後に刑務所幹部によって行われる審査会。
※裁判のような感じです。一応、弁護士的な刑務官もいるようです。

チラテン(ちらてん)
横目でチラチラと周囲や時計を見る、作業中のよそ見のこと。作業中のよそ見は、規律違反行為である。発覚すれば刑務官から怒鳴られ、最悪の場合は連行されて、懲罰を喰らう。
※担当が前から見ていると目の動きだけでもかなり目立ちます。注意される受刑者は多いです・

チリ紙(ちりし)
ティッシュのこと。刑務所から支給を受けることもできるし、私費で購入することもできる。支給品のチリ紙は、ザラ紙のような色をしており質がよくないため、白くて柔らかいものを求めて私費で購入する者も多い。ティッシュのことをチリ紙といっている人間がいれば、それは刑務所から出てきたばかりの元受刑者と思って間違いない。
※支給品は1ヶ月の枚数が決まっているので、考えながら使用しないといけません。ホリエモンは、『ちり紙マネジメントが重要』と言っていました。(笑)刑務所なう。 完全版 (文春文庫) より。私は気にするのが面倒なので毎月購入や差し入れして貰いました。

チンコロ(ちんころ)
他受刑者の規律違反行為などを刑務官に密告すること。刑務所でもっとも忌み嫌われる行為。ちなみに、チンコロとは子犬の意からきている。
※どの工場にも必ず、チンコロする輩はいます。刑務所では誰が耳を澄ませているのか分からないので注意が必要です。

チンタラ(ちんたら)
女子刑務所におけるレズの男役のこと。語源は、男性に比べてちんちんが足りないことから。


ツッコミ(つっこみ)
強姦のこと。数ある犯罪の中でも、強姦は特に悪質で卑怯なため、刑務所の中でも強姦犯は軽蔑されている。
※性犯罪の受刑者は他の受刑者からも『ピンク』とか呼ばれていて、基本、嫌われ者です。個人的には傷害致死や殺人系の人の方が酷いと思うのですが・・・

罪の意識(つみのいしき)
残念ながら、刑務所には罪の意識で苦しんでいる受刑者はほとんどいない。多くは自分の事件を面白おかしく、ときにはあたかも武勇伝であるかのように語っている者ばかりである。そうした受刑者の多くが、上辺だけの反省をして仮釈放で社会に出て行く。彼らが一体、どれだけの罪の意識を持っているのかは、その再犯率の高さが示していると言える。
※特に薬物系の受刑者は、出所してからどうやって薬を仕入れるか、薬物系の受刑者同士で話しているケースが多いです。

ツッコミ(つっこみ)
強姦のこと。数ある犯罪の中でも、強姦は特に悪質で卑怯なため、刑務所の中でも強姦犯は軽蔑されている。
※性犯罪の受刑者は他の受刑者からも『ピンク』とか呼ばれていて、基本、嫌われ者です。個人的には傷害致死や殺人系の人の方が酷いと思うのですが・・・

罪の意識(つみのいしき)
残念ながら、刑務所には罪の意識で苦しんでいる受刑者はほとんどいない。多くは自分の事件を面白おかしく、ときにはあたかも武勇伝であるかのように語っている者ばかりである。そうした受刑者の多くが、上辺だけの反省をして仮釈放で社会に出て行く。彼らが一体、どれだけの罪の意識を持っているのかは、その再犯率の高さが示していると言える。
※特に薬物系の受刑者は、出所してからどうやって薬を仕入れるか、薬物系の受刑者同士で話しているケースが多いです。


鉄砲(てっぽう)
革手錠のこと。装着したときに、両手の形がまるで鉄砲を担いでいるように見えることから。

テンキリ(てんきり)
シキテンと同じ意味。見張り。

点検(てんけん)
朝食前と夕食前に行われる、舎房点検。受刑者がちゃんといるかどうかを確認するために行われる。刑務官がブザーを鳴らすと、受刑者は舎房の中で扉の方を向いて安座(施設によっては正座)して待機する。刑務官が部屋の前にきて『番号』と言ったら自分の呼称番号を大きな声で言う。

天突き体操(てんつきたいそう)
個室運動場や、作業の始業前に工場にて行われる独特なスクワット運動。
※黒羽刑務所では特に行われていません。

天皇(てんのう)
刑務所長のあだ名。所長が工場の見回りにくると、担当刑務官だけでなく受刑者までもが緊張し、工場内にピリピリとした空気が流れる。

店舗は布団、風俗嬢は手(てんぽはふとん、ふうぞくじょうはて)
刑務所の哀しい性生活を表した言葉。風俗嬢は、右手チャンか左手チャンで、2人同時指名も可。それだけに留まらず、風俗嬢の指を尻の穴に誘導する受刑者もいる。

電話(でんわ)

以前であれば考えられないことだが、現在では刑務所の中でも外部に電話できるようになった。電話をかけることができるのは、開放的処遇を受けており、更正や社会復帰に役立つ場合のみとされている。
※他には身内が危篤など、人道的な処置で認められる事もあるようです。


動作時限(どうさじげん)
刑務所の行動・動作の時間割(スケジュール)のこと。

糖尿病(とうにょうびょう)
甘いものを食べているわけではないのに、刑務所生活を送っていると糖尿病になることがある。原因はストレス。他の受刑者や刑務官から長期的なイジメを受けたりすると、糖尿病を発症する。長期受刑者や長期昼夜間独居受刑者などに多い。
※私の工場にも糖尿病の受刑者はいましたが、入所前から発症していたそうです。刑務所は普通の食事も味が薄いのに糖尿病の受刑者は殆ど味がない特別食を食べる事になります。

同衾(どうきん)
雑居房で他の受刑者と添い寝をすること。もちろん規律違反。
※しかしながら、雑居房では部屋の広さからして、添い寝している状態に近いです。(笑)

東拘(とうこう)
東京拘置所のこと。

土管(どかん)
チクワのこと。

床ズリ(とこずり)
消灯後に布団の中で自慰すること。

特食(とくしょく)
祝日など特別な日に出される、菓子やジュース、果物のこと。いい大人が、菓子を前に狂喜乱舞し、味わい尽くして食べる。
※その時によって当たりハズレがあります。黒羽刑務所は昼食後に配られ、その日の就寝までに完食しなければなりません。が、お菓子に飢えているので、殆どの人が昼直後に完食しています。(笑)

毒マン(どくまん)
毒マンジュウの略で、扱いにくい受刑者や刑務官のこと。毒マンジュウは煮ても焼いても食えないことから。

時計(とけい)
刑務所の舎房には、時計がない。そのため、受刑者は窓の外の明るさやでおおよその時間の判断をつける。
※起きている時間帯は、ラジオやテレビで時間は分かりますが、就寝から起床までの約10時間は時間が分かりません。目が覚めた場合、時間が分からないのが一番辛いです。

年越し蕎麦(としこしそば)
刑務所によっては、大晦日になると年越し蕎麦として、緑のきつねやどん兵衛といったカップ蕎麦が支給されることがある。この大晦日のカップ蕎麦の味が、刑務所の他のどのメニューよりも、シャバの味がする。
※黒羽刑務所では、年に一度大晦日に支給されます。カップ麺ではなく、学校給食のソフト麺のような袋麺タイプです。

図書夫(としょふ)
刑務所内のエリート受刑者職。所内の図書館の管理や官本の補修、私本の購入事務などを担当。
※黒羽刑務所では、図書夫という呼び方がなく、皆、図書工場と呼んでいます。

独居(どっきょ)
独居房(単独房)の略。原則では1人部屋。しかし、近頃ではどこの刑務所もパンク状態なので、独居に二段ベッドなどを入れて、無理矢理2名部屋にしているところもある。
※黒羽刑務所はお蔭様で、2名部屋はありませんでした。

怒鳴り注意(どなりちゅうい)
刑務官が受刑者を注意する際は、とにかく怒鳴っていることが多い。

飛ぶ(とぶ)
懲罰覚悟で、気に食わない受刑者を殴ること。刑務所は喧嘩両成敗。加害者だけでなく、被害者も事情聴取や取調べのために独居に移される。
※基本は喧嘩を売られて手を出さなくても調査で連れて行かれるのですが、時と場合により、担当の力で悪くない方は事情聴取のみで終了する事があります。
※黒羽刑務所では、調査や懲罰になる時に『あいつ飛んだ』と表現します。

鳥小屋(とりごや)
工場に配役されていない、独居房生活受刑者専用の運動場の通称。コンクリートの囲いと外から鍵の掛かる鉄網からできていて、まるで鳥小屋のようだから。

取調べ(とりしらべ)
刑務所における事情聴取。規律違反や遵守事項違反が刑務官に見つかると、取調べを受けることになる。取調べの対象は、違反者だけでなく、場合によっては近くに居た者や同房者なども呼ばれることもある。

取調室(とりしらべしつ)
拘置所や刑務所内に数室ある、取り調べを行う部屋。規律違反や事故の事情聴取だけでなく、受刑者との面接に使用する。






~元受刑者の私でも作れた強い味方~




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