インターネットを徘徊していると、「老人だらけの黒羽刑務所」という動画を発見しました。



割と最近の動画で、黒羽刑務所が少し懐かしく思える動画でした(笑)

あっ!あの職員は、お世話になった〇〇先生だ!(笑)

内容は、「黒羽刑務所の高齢化問題について」の重い内容。
動画の最初の番号を数えている場面は、正にその通りの現状です。

私のいた工場は常時60名程の受刑者がいましたが、番号を数えるのに1回で終わった事が
ありません。
「1・2・3・4…16・28」←最初からやり直し

「1・3・3・4…32・32」←また、やり直し

こんな事が当たり前に繰り返されています。
・寒い早朝の点呼の時に間違えられると…
・運動前の点呼の時に間違えられると貴重な時間が…

動画の運動は中庭となっていますが、普通の工場に配役されていると、グランドか体育館で
行われます。多分この動画は、問題を抱えた受刑者が集まる某工場だと思います。

1:30くらいからの、身支度に時間がかかる受刑者は同じ部屋にいると本当に迷惑です(泣)
だからと言って1人部屋にしておくと、何が起こるか分からないので…
私のいた工場では、6人部屋が4部屋割り当てされていたので、24人が共同室で生活しているのですが、各部屋に常に2~3人は共同生活に馴染めないであろう受刑者がいました。
一度、担当職員にクレームをつけた事がありましたが、今までこのような受刑者を専門に受け入れ
していた工場が満員状況で、次の受け皿とし隣にある私がいた工場がターゲットになったような事を言っていたので、それだけ老人ホーム化が進んでいるのかと感じたことがありました。

2:30くらいからの、服装などの安全確認も、老人受刑者は店舗について行けず、
何回も何回もやり直しになります。寒い朝の点検はやり直しが本当に辛いです(泣)

3:10くらいからの、刑務作業は動画の工場はまだマシな方です。
黒羽刑務所の一般的な工場は、企業などから仕事を請け負い納品してというパターンが多いのですが、中には単純な作業さえできない老人受刑者がいるので不良品が発生するので納品系の作業をさせられません。私が用務者になった時は、担当技官からの命を受け、無理やり意味の無い作業を作ってやってもらっていました。例えば、元々企業から送られてきた材料で欠損などがあり使えない材料を永遠に数えさせるとか売り上げには関係ない作業をさせていました。確か、ホリエモンの刑務所なうにも同じような事が書いてあったような気がします。
作業というより、リハビリテーションの意味合いが強いです。大半が罪を犯さずに生活している国民が収めた大切な税金で賄われていることを考えると同じ受刑者ながら大変申し訳ない気持ちになります。そういった受刑者にかぎって権利を主張したり開き直ったりしている傾向にあり、ムカムカした気持ちになったのを覚えています。

3:46くらいの小袋を開けられない受刑者もあるあるで、しょうゆなど開封する時に隣や前にいる他の受刑者に飛び散ってしまいトラブルになってしまう事も多いです。
だからと言って、近くにいる受刑者が手伝う事は禁止されています。
食事などをやり取りしたと疑いをかけられる可能性があるので困っている受刑者がいても手伝わないのが賢明です。心ある受刑者はもどかしい気持ちになるのかなと思います。
私がいた工場では、比較的にルールが緩かったので職員に許可を貰い手伝った事はありましたが…

4:30くらいからの、養護工場は普通の受刑者が入る工場ではないのであまり情報がないのですが、動画のような実情になっていたとは驚きです。一般工場で同じ事をやっていたら調査になってしまいます。ちなみに、昇給には差が付きますが、同じ階級なら力作業をしていても養護工場で作業していても受刑者に支払われる作業報奨金は同額です。

7:46くらいからの、イジメについては各自のとらえ方によりますが、私のいた工場では基本的にありませんでした。若い受刑者が・・・という文言がありましたが・・・私のいた工場では共同生活を乱す高齢受刑者に対して若い受刑者が注意している事はあり、それが原因でトラブルになった事が何回かありましたが基本的には係わりたくないという受刑者が多くスルーか担当職員にお願いするかのどちらかです。つまらない事で調査は避けたいので・・・

10:30くらいかの、高齢者の殺人事件はびっくりするくらい多いです。
私のいた工場には、私が知るだけで3人いました。
どの方も、他の高齢受刑者とは違い知的で元会社経営者であったり、誰もが知る大手企業の役員だったり、犯罪とは無縁の印象がします。奥さんが認知症になり介護をしていて限界になりノイローゼ状態で気づいたら手にかけてしまっていたと言っていました。70才前後で懲役10年くらいみたです。

11:40くらいからの、食事については全部メモしていますのでまた記事を書きたいと思います。
ちなみに、動画上の豚キムチは私の中でベスト5に入るくらい好きなメニューでした。

まとめ
刑務所というと、殺人や強盗、薬物、詐欺などの犯罪者のイメージがあるかもしれませんが、
実際は、万引きや食い逃げなどの窃盗を犯す中高年の受刑者が大半を占めます。
最低限の衣食住は保証され、祝日や月1回の集会ではお菓子を食べる事もでき、受刑者同士のコミュニケーションがあり孤独感も薄れ居心地が良い場所になっているようです。
私は早く外にでれるように受刑者生活を送っていたのですが、できるだけ長くいたいという意見があることに正直驚きました。
受刑者の生活は税金で成り立っているのですが、出所後も施設に入ったり生活保護を受給したりとこれもまた大量の税金が投入されます。むずかしい問題ですね~

一方の高齢者の介護疲れの殺人は、私の私見ですが、会社経営者や大手企業勤めの人に多い傾向かなと思います。相談する場所なら、いくらでもあるのに、一種のプライドが邪魔をして周りを見えなくしてしまい、抱え込むようになってしまい、冷静な判断ができなくなってしまうのかなと思います。

元受刑者の私が言うのもおかしな話かもしれませんが・・・
出来るだけ税金を使わない様に通常支給される日用品は私費で購入して、薬投与や医務の診断を出来る限り少なくなるように体調管理には人一倍気を付けたつもりです。
また、作業で得た作業報奨金は一銭も使う事なく、全額地元のフードバンクに寄付しました。
私の知る限り、こういう受刑者も少なからずいます。
こういった現状も知って頂ければと思います。


~元受刑者の私でも作れた太っ腹のクレジットカード~



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